朝起きたときに歯が浮く感じがする?考えられる原因と対処法を解説
2025/11/20
こんにちは。代々木の歯医者、代々木クリスタル歯科医院です。
歯が浮いているような感覚は、多くの場合一時的なもので、時間の経過とともに自然に和らぎます。
ただし、体調の変化や口内トラブル、精神的なストレスなどが原因の可能性もあります。
毎朝のように違和感があったり、浮いたような感覚がだんだん強くなっていたりする場合には、歯や歯ぐきに何らかの異常が生じているかもしれません。
今回は、「歯が浮くような違和感」について、その原因や対処法を解説します。
歯が浮く感覚とは
「歯が浮く」とは、「歯が動く感じがする」「かみしめたときにしっかり歯が合わない」「ムズムズする」など、歯の違和感を指す言葉です。
このような感覚は、一過性であることが多く、数時間から数日すれば、自然に解消されるケースが少なくありません。
しかし、違和感が続いたり、歯がしみたり痛んだりといった症状を伴う場合には、何らかの疾患や習慣によって口腔内の組織に影響が出ている可能性があります。
原因を知り、早めに対処することが、重篤な症状を防ぐためには大切です。
歯が浮く感覚の正体
「歯が浮く」という感覚には、歯根膜(しこんまく)と呼ばれる組織が関係しています。
歯根膜は、歯の根っこと、歯を支えるあごの骨との間にある組織です。
かんだときの衝撃をクッションのように吸収するだけでなく、歯に必要な栄養を届けたり、感覚を脳へ伝えたりする役割も果たしています。
この歯根膜が何らかの理由でダメージを受けると、身体はそれを修復しようと炎症のような反応を起こし、血管が広がって血液やリンパ液の流れが一時的に増加します。
すると、歯根膜自体がわずかに腫れた状態になり、その膨らみによって歯が本来の位置よりわずかにずれて感じられることが、歯が浮いている感覚の正体です。
この状態が一時的であれば、歯根膜の回復とともに違和感も緩和されていきますが、繰り返しダメージを受け続けると、慢性的な炎症となり、強い痛みや不快感につながります。
また、歯根膜の炎症が進行すると、歯を支えている歯槽骨に影響が及び、歯の動揺や脱落につながることもあります。
歯が浮く感覚の原因
歯周病
歯周病の初期段階では、歯根膜が炎症を起こすことで歯が浮くような症状が現れます。
浮いた感じが続いたり、歯磨き時の出血や口臭が気になったりするようであれば、歯周病が関係している可能性を考え、早めに歯科医院で検査を受けるようにしましょう。
歯根膜炎・根尖性歯周炎
歯根膜に炎症が起きている状態を「歯根膜炎」、歯の根の先が細菌感染を起こし、歯根膜を含む周囲の組織が炎症を起こしている状態を「根尖性歯周炎」といいます。
これらの炎症の場合、症状が進行するにしたがって激しい痛みが出るようになりますが、初期の段階では「歯が浮いた感じ」が症状として現れることがあります。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりといった無意識の習慣も、歯が浮いたように感じる原因です。
このような圧力が繰り返しかかると、歯根膜が軽い炎症を起こし、朝起きたときに「歯が浮いている」「かみ合わせがずれている」といった違和感につながることがあります。
かみ合わせの乱れ
かみ合わせのバランスが崩れていると、一部の歯に過剰な力がかかることで「歯が浮いた感じ」を覚えることがあります。
歯ぎしりや食いしばりがある方、歯が抜けた箇所をそのままにしている方などは、かみ合わせのバランスが崩れやすくなるため注意が必要です。
知覚過敏
冷たいものや甘いものがしみる知覚過敏も、歯が浮いたように感じる原因の一つです。
知覚過敏による違和感は、痛みとともに生じることが多いという特徴があります。
虫歯でもないのに痛みを感じる場合には知覚過敏の可能性があります。
ストレスや自律神経の乱れ
強いストレスは、無意識のうちに歯を食いしばっていたり、口の周りの筋肉が緊張した状態になったりする要因です。
その結果、歯や歯ぐきに違和感が生じたり、かみ合わせにズレが生じたりして、歯が浮いたような感覚を引き起こすことがあります。
歯科医院を受診する目安
歯が浮くような感覚が一時的で、特に痛みもなく自然とおさまる場合には、急いで受診する必要はないことがほとんどです。
しかし、違和感が何日も続いている場合や痛みを伴っている場合、歯ぐきの腫れや出血がある場合には、放置せずに歯科医院を受診しましょう。
初期の段階で原因を見つけ、必要なケアを行うことで、症状の悪化を防ぐことができます。
歯が浮く感覚の対処法
歯周病治療
歯周病が原因で歯が浮いたような違和感を覚える場合には、早めに歯科医院を受診することが大切です。
軽度の歯周炎であれば、歯科医院でのクリーニングや日々の歯磨きを続けることで、徐々に症状が落ち着いていくでしょう。
一方、中等度から重度に進行している場合は、症状の安定までに数ヶ月から数年かかるケースも少なくありません。
放置すると抜歯が必要になることもあるため、違和感を覚えた段階での受診が重要です。
マウスピース治療
食いしばりや歯ぎしりが原因で歯が浮いているように感じる場合は、就寝中にマウスピースを装着することで歯やあごへの負担を和らげるようにしましょう。
これらの習慣には、疲労やストレスが関係していることも多いため、疲労回復やストレス解消を意識した生活習慣を取り入れることも大切です。
疲労・ストレスへの対処
ストレスや疲労が原因だと考えられる場合には、まずはしっかりと休息をとることが大切です。
質のよい睡眠をとるようにし、リラックスできる時間も作りましょう。
ストレスの原因に対処しながら、心身のバランスを整えていくことが症状の改善につながります。
セルフケア
食生活では、冷たいものや刺激の強い飲食物を控え、なるべくやわらかく温かい食事を選ぶことで、歯や歯ぐきへの刺激を減らすことが大切です。
デンタルケアを行う際は、やわらかめの歯ブラシを使い、力を入れすぎず丁寧に磨くようにしてください。
歯と歯ぐきの境目や歯間など、汚れがたまりやすい箇所もやさしく丁寧に清掃することで、症状の予防や悪化防止につながります。
まとめ
歯が浮いているような感覚は、一時的なものから深刻な病気のサインまで、さまざまな可能性があります。
症状が軽ければ数日で自然におさまることもありますが、違和感が続く場合は何らかの異常が隠れている可能性もあるため、早めに歯科医院を受診することが大切です。
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