口角炎を繰り返すのはなぜ?口角が切れやすい人の特徴を解説
2025/12/20
こんにちは。代々木の歯医者、代々木クリスタル歯科医院です。
口角炎は、唇の端が炎症を起こし、赤く腫れたり皮が剥けたりといった症状が現れる病気です。
片方の口角だけに症状が出ることもあれば、両方に現れることもあります。
多くの場合は数日で自然に治りますが、慢性的に症状が出る方も少なくありません。
今回は、口角炎の原因や再発を防ぐための対策について解説します。
口角炎とは
口角炎とは、唇の端(口角)が炎症を起こし、赤くなったり、皮がめくれたり、かさぶたができたりする病気です。
症状は片側の口角にのみ現れることもあれば、両方の口角に同時に現れることもあります。
一般的には数日から1週間ほどで治まることが多いですが、生活習慣や体調、免疫の状態によっては、症状が長引いたり、治ったように見えてもまたすぐに同じ場所に症状が出てしまったりします。
口角炎を繰り返す原因
ストレス・免疫力の低下
繰り返す口角炎の発症には、ストレスや免疫力の低下が深く関係している可能性があります。
人間の身体には、外部からの刺激や病原体に対して抵抗するための免疫機能が備わっています。
この免疫力が十分に働いていれば、口角が一時的に荒れても自然と修復され、炎症も軽いうちに治まります。
しかし、体調を崩していたり疲れがたまっていたりすると、この修復機能がうまく働かなくなり、口角炎が長引くようになります。
また、ストレスにより皮膚や粘膜のバリア機能が低下している場合も、同様に症状が長引きやすい傾向です。
栄養不足
粘膜の健康を保つための栄養素が不足していると、回復が遅れやすくなります。
例えばビタミンB2は、レバーや納豆、うなぎ、チーズなどに多く含まれている、細胞の新陳代謝や再生に関与する栄養素です。
皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素のため、不足すると唇や口角の乾燥が進みやすくなります。
そして、同じくレバーやうなぎなどに多く含まれているビタミンAも、粘膜を丈夫にする栄養素です。
また、ビタミンB6には免疫機能を整える働きがあります。
そのため不足していると、細菌や真菌による感染に対する抵抗力が弱まり、炎症が悪化しやすくなります。
そのほかには、鉄や亜鉛といったミネラルも、粘膜の維持に大切です。鉄は体中に酸素を運ぶ働きを担っており、欠乏すると免疫細胞の機能が低下します。
また、亜鉛はタンパク質の合成や細胞の修復に必要な栄養素で、粘膜の回復をサポートします。
そのため、これらが不足していると、傷の治りが遅れたり、炎症の再発を招きやすくなります。
口角の乾燥
口角炎が慢性化しやすい理由のひとつに、乾燥があります。
そのため、乾燥した寒い季節や、暖房のきいた湿度の低い環境にいると、唇の水分が奪われ、炎症を引き起こしやすくなります。
また、唇を舐めるクセも口角の乾燥を助長する要因です。舐めることで唇についた唾液は、水分を奪いながら蒸発していきます。
そのため、唇を舐める癖がある方は乾燥を悪化させやすく、乾燥による炎症も起こりやすい傾向があります。
細菌感染
繰り返す口角炎の原因で特に多いのは、細菌感染です。
子どもでは黄色ブドウ球菌、大人ではカンジダ菌(真菌)による感染が多いと考えられています。
細菌や真菌感染が原因の口角炎は、治療を受けないと慢性化したり繰り返したりしやすいという特徴を持っています。
口角炎の症状が続く場合や、ビタミンを摂ったり軟膏を塗ったりと対策をしても改善しない場合には、細菌や真菌の感染を疑い医療機関に相談するようにしましょう。
口角炎の予防方法
保湿
口角炎の予防で欠かせないのは、唇の乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能を保つことです。
リップクリームや唇専用の保湿剤、ワセリンなどを使って、潤いをキープするようにしましょう。
また、マスクを長時間着用すると蒸れや摩擦が起きやすく、唇に負担がかかります。
マスクを外した後は、口元の汗や湿気を拭き取り、保湿剤を塗る習慣をつけると、乾燥や炎症を予防しやすくなります。
夜間は唾液の分泌が減り口元が乾燥しやすいため、寝る前の保湿も大切です。
栄養管理
口角炎の予防には、粘膜や皮膚の健康を維持するための栄養素をバランスよくとることも重要です。
特にビタミンAやビタミンB2、ビタミンB6、鉄分、亜鉛などの粘膜の修復や免疫機能を支える役割がある栄養素は、不足すると口角の炎症が治りにくくなったり、繰り返しやすくなったりします。
これらの栄養素をバランスよく摂れるよう日々の食事を意識的に見直してみましょう。
ストレス管理
ストレスは免疫力を低下させ、口角炎の発症や再発リスクを高める要因となります。
ストレスを感じる環境から離れることが何よりもの対策ではありますが、それが難しい場合にはできるだけそのストレスをためないように生活を見直してみましょう。
一人の時間を作る、定期的に運動をする、睡眠環境を変えてみる、お風呂にゆっくり浸かるといった工夫で、ストレスをコントロールしやすくなります。
生活習慣の改善
口角炎の予防や再発防止の基本は、規則正しい生活を心がけることです。
夜更かしを避けて、1日6時間以上の睡眠をとるようにしましょう。
十分な睡眠は免疫機能を維持し、体の回復力を高めるため、口角炎を治りやすくします。
また、適度な運動も重要です。
運動は血流を促進し、全身の細胞に酸素や栄養を届ける役割があります。
これにより、皮膚や粘膜の新陳代謝が活発になり、傷の回復が早まります。
ストレス解消や、免疫力の低下防止にもつながります。
まとめ
口角炎は、唇の端が炎症を起こし、赤く腫れたり皮が剥けたりする病気です。
症状は数日で改善することもありますが、体調や生活習慣の影響で長引いたり繰り返したりしやすいのが特徴です。
原因としては、免疫力の低下やストレス、栄養不足、口角の乾燥、細菌感染などが挙げられます。
唇の保湿ケアに努めること、バランスの良い食事で必要な栄養素を補うこと、ストレスを溜め込まない生活をすること、規則正しい生活習慣を維持することなどが、予防や症状改善につながります。
これらの対処法を少しずつ日常に取り入れることで、口角炎を予防しましょう。
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